葬儀の気になること

お葬式を2度やった経験から感じたこと、気になったことを色々書きます。 ちなみに葬儀は仏式が1回、神式(天理教)を1回。

大切なのはどこで葬儀をあげるかではない

電車に乗っていたら、近くに座っていたおばさま方が葬儀社への積立は必要か必要でないのかを話していました。ホールをいくつも所有する大きな葬儀社はどこでも積立をやっていると思います。毎月1500円くらいを積み立てておくと、葬儀費用の一部(多くは祭壇使用料)が3割引きになるとかなんとか、そういうやつの話しでしょう。

積み立てておくことで、残された側、葬儀をあげる側の金銭的負担は軽くなるのは間違いありません。ただ、葬儀社に積み立てるということは、その葬儀社で葬式をあげるという事になります。葬儀社は積立により、予約を獲得出来るというわけです。

積立を募る葬儀社はそれなりの規模があるので、複数のホールを所有し家族葬から社葬規模の大きな葬儀にまで対応できるところが多いかと思いますが、他の葬儀社が所有するホールで葬式をあげることは出来ません。

また、最近では葬儀場でお斎などの会食を行うホールが増えています。お斎(おとき)というのは法要の後に行う食事の席のことですが、以前は割烹など飲食店で行いました。故人に縁のあるお店で行うことも手向けの一つでしょう。しかし、斎場でやって下さいという葬儀社が増えています。

葬儀社を事前に決めておくというのは、案外大きな制約になる可能性があります。

なので葬儀社を決めるよりも、
どういった葬儀を希望するのか
必ず連絡するのは誰か
埋葬はどうするのか
を決めておくべきです。

どういった葬儀、というのは葬儀の規模や宗教です。
最近多いといわれる家族葬なのか、葬儀を行わない直葬なのか、一般的な葬儀なのか。一口に家族葬といっても斎場を使う場合と自宅で行う場合とでは違います。葬儀場ではなく自宅から送り出して欲しいという考えもあります。家族葬を行った後にお別れ会というケースもあります。出来るだけ遺族に負担をかけないように直葬という考え方もあります。
どういった葬儀を希望するのか、という意思を知らせてもらえると葬儀をあげる側は助かります。

通夜や葬儀は結婚式などと違い招待していない方でも参列できます。ただ、家族葬や密葬という形式では親族や親しい間柄の方にお願いして参列してもらいます。これをどうするか、という問題があります。
遺族としては、家族葬を行った後に弔問される方がいるので個々に対応するよりも一般的な葬儀を行った方が後が楽です。家族葬を行う場合誰でも参列出来るというわけにはいかないでしょう。参列者を絞る必要があります。自宅で家族葬を行う場合は、スペースによっては親戚を呼べないことも考えられます。このあたりを考えておくと葬儀をあげる側は楽になります。

葬儀を済ませたあとは埋葬です。しかし埋葬は葬儀の後ではありますが、埋葬をどうするかで葬儀が決まるという面があります。というのも、お寺にお墓を設け埋葬するのであれば、基本的にそのお寺にお務め(読経)をお願いする必要があります。
仏式の葬儀を希望しないのであれば、お寺以外の埋葬を考える必要があります。仏式ではないお墓を認めるているお寺もありますが、共同墓地などがあります。
埋葬はお墓だけでなく、散骨、樹木葬、永代供養など色々な埋葬方法があります。お寺や共同墓地を利用せず、お骨を自宅で管理することも可能です。

どういった埋葬を希望するのか、それにより葬儀の内容も変わってきますので、元気なうちから考えておくことは非常に大切です。

何度も葬儀をあげる側が楽になると書いていますが、手間が省けるというのではなく、あまり悩む必要がないということです。亡くなってから葬儀をあげるまでそんなに時間の余裕はありません。どうしても焦りますし、亡くなったことで気持ちの余裕もありません。
なので、少しでも葬儀や埋葬について事前に決めておけば楽になる、というわけです。