葬儀の気になること

お葬式を2度やった経験から感じたこと、気になったことを色々書きます。 ちなみに葬儀は仏式が1回、神式(天理教)を1回。

仏壇は置かない場合は代わりになるものを置くのがおすすめ

お葬式、お墓、仏壇というのは日本の仏式の弔い方としてセットになっていますが、お葬式やお墓は変化していると言われますが、まだまだ根強いものがあります。一方で仏壇はそれほど固執されていないように感じます。仏壇に見えない仏壇が増えたり、そもそも仏壇を置かない、など変化があります。

仏壇の種類

金仏壇、唐木仏壇の二種類が伝統的というか、昔からある仏壇です。宗派によっては金仏壇は使わないので注意が必要です。あのタイプの仏壇を購入する際はお店などに相談した方がいいかと思います。

最近ではこの二種類の他に現代仏壇、デザイン仏壇、インテリア仏壇と呼ばれる、モダンな仏壇もあります。

現代仏壇と呼ばれるタイプの多くは住宅事情にあわせて、コンパクトに作られているものが多く、ご本尊を置けない作りになっているものが少なくありません。そのため、お坊さんによってはお経をあげられないという方もいるかもしれません。お彼岸などのタイミングで定期的にお経をあげてもらう場合は、購入前に相談した方がいいかもしれません。

仏壇を置かないという選択もあり

インターネット上のアンケートになりますが、仏壇を置いていない家庭は既に6割を超えるそうです。昔ながらの日本家屋ですと、仏間という仏壇を置く部屋がありましたが、現在は新しい一戸建てを建てる時に特別に仏間を設ける方はほとんどいないようですし、マンションなどの集合住宅では仏間はありません。このように、住環境や核家族化により仏壇を置かないという選択は今では珍しいものではありません。

仏壇の代わりに

故人の意思などでお墓も合祀や散骨で仏壇も置かない、というケースはあとになって寂しく感じる方は珍しくないようです。きっちりとした仏壇でなくても、遺影などを置いて手を合わせることが出来るだけで、気も紛れるそうです。

仏壇を置いていないというご家庭でも、家族が亡くなると遺影や位牌を置いておくスペースを設けることは少なくないようです。そういったもののがあれば、毎日でなくても、命日やお彼岸などにあわせてお参りをすることができます。

大きな仏壇屋へ行くと、そういった方向けの商品も販売されています。遺影用の写真立てや線香立て、花瓶、お鈴や、それらを置くマットなどがあります。

後から寂しくなるということがあれば、そういったもので手を合わせるスペースを少し作るだけでも気分が変わると思います。

まとめ

どうしても仏壇を置かなければいけないものでもないので、仏壇がなくても急いで購入する必要はないと思います。しかし、何もおかないと後になって寂しく感じることがあります。その時は遺影や位牌などと一緒に線香立てや花瓶を置き、手を合わせるスペースを作るといいと思います。

香典返しを行わないケースが増えている?

香典返しは葬儀社が考案した習慣だといわれます。それ以前は香典返しという習慣はなかったそうです。
そのため、香典返しはどうしても返さなければいけないものではない、という方もいます。

70になる私の母が若かった頃は香典返しはなく、会葬御礼だけだったそうです。その代わり?香典を持ってこない人もいたし、若いお母さんがあかちゃんをおぶってきたら会葬御礼は二人分渡していたそうです。
現在でも地域によっては会葬御礼のみで、香典返しは香典の額に関係なく行わない地域もあるそうです。香典に限らず地域差はありますが、葬儀のマナーは葬儀社が作ったものが多いので、香典返しなどはその点をどう捉えるか次第かもしれません。

香典返しは非常に手間も時間もかかりますし、気を使います。家族が亡くなると他にもすることが沢山あるので香典返しに時間を割きたくないというのは経験した方ならわかると思います。
そのせいか、最近では香典返しを行わないケースが増えているそうです。

香典辞退

最近多くなっているのが香典の辞退です。市販のエンディングノートにも香典をいただくか、辞退するかの選択肢があるものが多いようです。香典の辞退は故人の意向で辞退するケースもあれば、遺族側が煩わしさを考えて辞退するケースもあります。

香典を辞退する代わりに、会費制のお別れの会を行うこともあります。葬儀は家族葬、密葬などで内々で行い、後日改めてお別れの会を行うというケースが多いと思います。会費はお別れ会で使う、食事などで返すので香典返しは必要ありません。

お別れの会を行う理由としては、宗教的な理由や音楽葬などのような無宗教で行いたいなどの意向などがあります。

寄付で香典返しの代わりに

香典返しというのは中々手間がかかるものです。年賀状も億劫ですが、一人ひとりに香典返しを送るのはその何倍も手間がかかります。そこで、香典返しを行わない代わりに寄付をするという方も増えているそうです。
半返し相当の額を日本赤十字などに寄付をして、四十九日の法要を終えた後に礼状とともに寄付をした旨と領収証のコピーを添えるといいかと思います。

ただ、香典返しは当たり前といっても間違いない状況で、中には返礼品があるものだと期待している方もいるので、その辺のことを考慮する必要はありそうです。

半返しでなくても大丈夫

香典返しは半返しといわれていますが、1/3程度でも問題ありません。香典返しを葬儀社に頼む場合は、分厚いカタログを持ってきてくれるのでその中から選ぶのですが、同じようなものにもグレードがあり、3000円なのか4000円なのか5000円なのかは、区別がつきませんから、半額なのか1/3なのか判断ができません。

葬儀はなにかとお金が必要になるので、工面が厳しい場合はありがたく香典はいただき、お返しに添える礼状に感謝の気持ちを込めれば問題ありません。

養子に出した子も法定相続人に含まれる可能性あり

法定相続人は配偶者と子供ですが、養子も法定相続人に含まれる場合があります。
私の祖父の弟は奥さんと死別し、その後に再婚しましたが、亡くなった時は相続が大変だったそうです。

というのも、死別した奥さんとの間に出来た子供は再婚の際に養子に出されたのですが、養子に出された子も法定相続人に入るということで、養子を探して遺産分割協議書に実印をもらう必要がありました。

ちなみに普通養子縁組の場合は実親の法定相続人になり、特別養子縁組の場合は法律的に実親との縁を切るため法定相続人にならないそうです。今回の場合は普通養子縁組だったので法定相続人に入ったのですが、残された再婚した奥さんや子供は養子に出された子やその辺の事情をほとんど知らなかったので、時間がかかったそうです。

遺産になるものを名義変更などをする際には法定相続人全員の実印を押した遺産分割協議書と、法定相続人がわかる原戸籍(はらこせき)などを提出するのですが、養子も原戸籍に残っているので、法定相続人である養子の分もきっちりと揃えないと名義変更などができません。遺産は土地や建物、銀行口座だけではなく、自家用車も遺産にあたるので、手放そうと思っても、養子がいなくても簡単ではありません。

名義変更は一度にやる方が楽

相続の対象となるものは、必要な書類を揃えて提出する必要があるのですが、基本的にはどの手続きでも必要になる書類は一緒になります。印鑑証明や原戸籍、住民票の除票などが必要になるのですが、これらは役所などでとってくる必要があります。住民票などはとってくるのが簡単になってきましたが、原戸籍は現住所ではなく本籍地の役所でとってくるため、後になって足りないということがないように。

銀行など、手続きによっては、あちらでコピーをとって原本を返してくれる場合もあるので、1部、2部くらいなら後から必要になってもなんとかなるかもしれませんが、足りない時の手間を考えると、必要な数をしっかりと把握してから手続きに移る方が楽です。

故人の口座は残すことも

休眠口座の活用が話題になることがありますが、休眠口座の多くは故人の口座かもしれません。

原理原則としては、故人の銀行口座からお金をおろすことは出来ないので解約します。遺産にあたるので解約の際は遺産分割協議書などを揃えて提出する必要があるため面倒です。そこで、暗証番号などがわかっていれば解約せずに引き出して、その後はほったらかしになっている口座が多いのではないかと思います。

葬儀代以外にも、電気、ガス、水道の口座引き落としなどがあるので、亡くなって何かと忙しい時にきちんと手続きをして解約、変更するのも大変ですから、葬儀屋も「そのままにする人が多いようですよ」と話していました。

ただし、相続人で揉める事や、額によっては相続税をごまかすためと税務署から解釈されることもあるそうですから、手間でも解約の手続きを行うのが筋です。

あわてなくても大丈夫、葬儀社選びは案外時間をかけられる

病気などで長くないことが告げられていれば、その間に葬儀社選びが出来るかもしれませんが、そうではない場合も沢山あると思います。
実際、私の祖母や父は入院することなく、突然亡くなってしまいました。
突然亡くなると慌てて、速く葬儀社を選ばなくてはいけない!と考えるかもしれませんが、そこまで急ぐ必要はありません。葬儀社選びに1日くらいはかけられます。

亡くなってからまず必要になることは、遺体の安置です。これは急ぐ必要があります。
病院で亡くなった場合は病院の安置室から自宅などに移す必要があります。病院の安置室が使えるのは、せいぜい当日までなので、安置する場所へ搬送する必要があります。自宅に安置できない事情があれば葬儀社の安置室を利用できますが、その場合はほぼその葬儀社で葬儀をあげることになるかと思います。言い方が悪いですが、人質をとられるようなものですから。

安置する場所が数百キロなど、かなり離れている場合は専門の業者に依頼しますが、数十キロ程度の距離ならば葬儀社に移動をお願いします。移送する際にお願いする葬儀社と式をあげる葬儀社は別のところで構いません。

自宅まで移送したら終わりということはなく、搬送した葬儀社はドライアイスで処置をしてくれると思います。移送費やドライアイス代などは後日請求書が届きます。ここまでやってしまえば慌てて葬儀社を決めなくても、このドライアイスがなくなってしまうまで、葬儀社選びの時間があると思って大丈夫です。ドライアイスは1回で1日半程度持つといわれていますので、葬儀社を決めるのは翌日でも大丈夫です。

親戚や菩提寺があれば菩提寺に連絡してからでも葬儀社を決めても問題ありませんが、葬儀社を決めてから菩提寺に連絡した方が通夜と葬儀の日程を決定できるので葬儀社を先に決めた方がいいでしょう。また、葬儀社を決める前に親戚に連絡すると、あれこれ口を挟んでくることもあると思うので、落ち着いて葬儀社を選んでから親戚や菩提寺に連絡した方がいいと思います。

できれば相見積もりを

仕事で見積もりをとる場合は、いくつかの業者で相見積もりをすることが多いと思います。葬儀でも同じで、相見積もりを行った方がいいでしょう。見積もりを比べる場合は総額だけではなく、各項目について見比べた方がいいかと思います。

葬儀社への支払いの多くは祭壇と会食などの接待費の2つです。総額が安いけれど、接待費も他と比べて低く見積もられている場合は、会葬者の人数によっては追加料金がかなり増える可能性があります。

業者へ見積もりを依頼する際は、担当者が一人だけなのか、複数の担当者がつくのか確認しましょう。担当者は絶対に一人の方がいいです。担当者が複数になると連絡ミスや同じ内容を何度も話たり聞いたりする事が出てきます。最悪の場合は依頼内容と別の葬儀になってしまうこともあるようです。そもそも毎回違う方が来るというのは非常に疲れます。大きい葬儀社では忙しい時期などは複数の担当者がつくことがあるようなので、要注意です。

24時間経てば火葬はいつでも可能

早い時は亡くなってから2日後に通夜、3日後に葬儀、火葬が行われますが、1日葬や直葬でなければこれがほぼ最短です。友引を避けたり僧侶の都合が付かない場合は、通夜が4日後、5日後というケースもありえますし、都市部などは火葬場が混んでいる場合があり、火葬が1週間後という事もあります。

ちなみに火葬するまでの期限というものは決まっていません。保冷処理、冷蔵処理を行う必要があり、それを怠ると死体損壊にあたる可能性が出てきますが、葬儀社に依頼している場合は問題ありません。亡くなってから24時間以内は火葬できませんが、それ以降であれば火葬が遅くなっても問題ありません。早く火葬しなければと焦る必要はなく、じっくりと葬儀社を選ぶ時間はあります。

まとめ

急に亡くなると色々なことがあり焦りますし、考えがまとまらないかもしれません。葬儀社選びは電話だけでも複数にしてみて、その対応の印象で決めてもいいと思います。亡くなってから2日後には通夜を行わなければいけない、ということはないので、焦らずに1日かけても大丈夫です。

仏壇は置く?置かない?仏壇のメリットとデメリット

家族が亡くなると、お葬式をあげてお墓に納骨して、家には仏壇を置く、というのがいつの頃からの習わしとなっています。お葬式をあげてお墓に納骨する方は今でも大半だと思いますが、仏壇の方は置いている家庭は徐々に減っているようです。

一方で、一人暮らしでも置いている方もいます(仕事で個人のお宅にお邪魔することがあるのですが、お年寄りというわけではなく若い方でも置いている方もいらっしゃいます)。

私も父が亡くなり仏壇を置きましたが、その経験から仏壇のメリットとデメリットを紹介します。

仏壇を置くメリット

仏壇を置くメリットとして一番感じたのは、線香をあげにくる方に対して対応しやすいこと。
お葬式などが終わってから亡くなったことを知り、線香をあげに来られる方はどうしてもいますが、仏壇があれば仏壇に線香をあげればいいわけで、話が早いのです。外からの来客だけでなく、自分が線香をあげたい時にいつでもできることもメリットです。

もし仏壇がないとなると、どう対応したらいいのかよくわかりません。聞いたところでは自宅に遺骨を安置する際に使う祭壇にお参りしてもらえばいいそうです。一般的には四十九日の法要後に納骨するため、祭壇も片付けてしまいますが(祭壇も葬儀社からのレンタルなので費用が発生します)、納骨後や四十九日に納骨せずに一周忌まで祭壇を置いておくというケースもあるそうです。

祭壇ではなく、位牌、線香立て、ろうそ立て、お鈴などを置くだけの、簡素な仏壇もあるので、そういったものでもあるといいかと思います。

便利そうだと思ったのが、遺骨を収納できる仏壇のような形の棚です。分骨などで家に遺骨を置く形態を手元供養と呼びます。遺骨を自宅で安置することは法律的にも問題ありませんし、特別な費用もかかりません。しかし、いざ置くとなるとふさわしい場所が欲しくなると思います。骨壷のまま自宅に安置する場合は、仏壇に近いものを使うのは合理的だと思いました。

仏壇を置くデメリット

見も蓋もありませんが、金銭的な部分がまずデメリットでしょう。仏壇は安いものでも10万円程度、高いものであれば数百万円もします。特に信仰心があるわけでもないのに、その値段を払えるかというと、難しいと感じる方は多いと思います。
仏壇を置くと開眼供養というのも行うので、仏壇の費用だけでなくそれを行うためのお布施にもお金がかかります。いきなりお金のことばかりですが、大切だと思います。

次が、スペースです。
仏壇はそれなりのサイズですし、仏壇の上には物を置かない、宗派によっては仏壇の向きなどのルールもあります。仏壇の上はデッドスペースになります。置くとなれば物置の隅というわけにもいきません。小さいものでも、場所を選びますし、場所をとりますとります。

仏壇を買う時に色々聞きましたが、最近ではマンションなどの方も多く、従来からあるような大きい仏壇は売れないそうで非常に小さいサイズのものが中心だそうです。また、金箔でギラギラしたものも好まれないそうです。そのため、小さい白木の仏壇でも木材にこだわったものは、いいお値段がついていました。集合住宅で場所が確保できない場合など、位牌と線香を棚の上に置くだけ、というような形も増えているとのことです。

まとめ

仏壇を置く一番のメリットは供養出来ることだと思いますが、どうしても仏壇でなければ供養できないということはありません。昔ながらの大きな仏壇を置く必要はそれほど感じませんが、線香を上げたり手を合わせたり出来るようにしておく方が何かと都合もいいですし、供養の気持ちも続くと思うので、小さなものでも置いた方がいいと思います。

特に亡くなってから時間が経っていない頃は気持ちが落ち着かなかったりするので、何かあるといいと思います。

そして供養するために仏壇を購入する際は、まずは置く場所を考えてからにした方がいいかと思います。置く場所に見合った仏壇を予算内で選ぶと、ちょうどいいものになると思います。

【Amazon.co.jp限定】 SHIRAI モダン仏壇 こもれび KRB-4030D NA

【Amazon.co.jp限定】 SHIRAI モダン仏壇 こもれび KRB-4030D NA

お墓を作らない埋葬方法まとめ

特に信心深くない人にとって、お墓は納骨する場所という意味合いがほとんどだと思います。新しくお墓を作るのは金銭的な負担が大きいし、お寺との付き合いも億劫だと思います。特に宗教的な理由がなければ、お墓以外の納骨方法も考えるのもいいかと思います。

納骨堂

骨壷に入れた遺骨を預けるお堂です。お寺が管理している納骨堂と、民間企業による宗派や宗教を問わない納骨堂があります。

保管方法としては、ロッカー式、仏壇式、お墓式などがあります。年間使用料、管理料が発生するのが一般的です。三十三回忌、五十回忌など一定期間までは個別に保管して、その後は合同納骨になるという形態が多いようです。

合同納骨

永代供養で最も安上がりなのがこのタイプです。
永代供養墓に納骨するもので、骨壷から出した状態、他の方の遺骨と混ざることになります。

使用料、管理料は最初にお支払いして、それで終わりというのが一般的です。合同供養墓 を寺が管理している場合は使用料などとは別にお布施は出来ます。

供養できるうちは納骨堂に納め、供養ができなくなるタイミング、いわゆる墓じまいをする時に合同納骨に納めるというケースは増えているようです。

散骨

散骨は墓地として許可されていない場所に遺骨を埋葬することを指します。墓地ではないため散骨は厳密にはよろしくない、というのが行政の見解です。遺骨遺棄罪という罪に問われる可能性があります。

散骨で問題になるのは土地所有者やその周辺の土地所有者とのトラブルのようです。そのため散骨は海で行われることが多いようです。遺骨の一部だけなら散骨も黙認するというのが行政の方針なので、遺骨をすべて散骨してしまうのは建前上は出来ません。

樹木葬

墓地として許可されている場所に遺骨を埋葬し、墓石の代わりに木を使うのが樹木葬です。納骨堂のように1体の遺骨に対し1本の木を植える場合と、合同納骨のように1本の木を合同供養墓のように扱うケースなどがあります。
土に埋めてしまうので一度樹木葬を行ったら改葬出来ないのは難点かもしれません。

手元供養

手元供養とは遺骨の全部、もしくは一部を自宅で管理することを指します。遺骨を自宅で保管するというのはあまり聞かないかもしれませんが、案外多いそうです。遺骨のまま小さい骨壷に収める場合の他、最近では遺骨を加工してアクセサリーなどにする場合もあります。

ちなみに、遺骨を自宅に保管していても埋葬許可証と一緒に保管していれば法的に問題ありません。分骨する場合、分骨証明書が必要となる場合もありますが手元供養では必要ありません。埋葬許可証があっても庭に埋めるのはダメです。

まとめ

お墓がない場合、どうしてもお墓を作らなければいけないということはありません。自分たちにあった、納得できる供養を選ぶことが大切です。

エンディングノートは必要か?

いつの頃からか、エンディングノートというのが出回るようになりました。
いわゆる終活の一環です。お年寄りが元気なうちに亡くなった後のことを託すためののノートです。穴埋め式といいますか、ここにはこういう事を書いてくださいと親切に作られたノートです。
亡くなった時に誰に連絡をすればいいのか、どこのお寺にお願いするのか、どんなお墓がいいのか、骨壷はどうするか、合祀でいいのか、などなど葬儀やその後に関するものが中心です。それ以外には親類縁者をまとめた家系図や、自分の略歴なども書くようになっています。
ノートに従って書き進めれば亡くなったあとのこともバッチリというノートです。葬儀場の内覧会などでエンディングノートをもらえるそうですから、葬儀の段取りがスムーズになります。
ただし、法的な遺言状とは違うのでエンディングノートが法的に有効かどうか、というのはよくわかりません。

祖母が亡くなった時、葬儀は天理教であげたのですが、天理教の葬儀では(天理教以外の神道でもそうらしいですが)故人がいつ生まれて、何年に学校に入り、就職して、結婚して、退職して、などなど経歴を斎主が祝詞として読み上げるのですが、正確な年までは意外と知らないもので、確認するのに少し時間がかかりました。亡くなる前に用意できたらスムーズに、正確に作れたと思うので、エンディングノートに記録を残しておけばよかったと感じました。

エンディングノートは書いてもらえない

では、このエンディングノートは有効なのかと考えると、きちんと書いてもらえれば残されたものにとっては助かるでしょう。しかし、現実ではなかなか上手く使えないのではないかと思います。
その理由の一つはだんだんと年をとってくると、書き物もおぼつかないというか、理路整然とした文章を記すのが苦手になってきます。ちょっと長い文章になると、なかなか難しくなってきます。書き物が苦手になる前に書けばいいのでしょうが、そんなしっかりとしている頃から書こうと手に取る人は少ないでしょう。

また、周りが書くようにすすめるのも本人の気を悪くしかねません。悪いことに、年を取ると猜疑心が強くなるのか変な事を考えがちなので、余計なことを考えてほしくないと思うと、エンディングノートを書くように勧めるのは周りも億劫でしょう。ましてや病気になってから、入院してからなんて勧めることは出来ないでしょう。

他の終活とあわせれば書いてもらえる?

生前から自分が入るお墓を作っておくという方もいます。お墓が古いから新しくする、墓地を変更する、2つのお墓を一つにまとめる、などなどのタイミングがあります。そういう時、エンディングノートを書くきっかけとしていい機会だと思いますが、お墓もしょっちゅう新しくするものでもありませんから、誰もが使えるタイミングというわけではありません。

エンディングノートを書いてもらうタイミングは非常に難しいと思います。周りから書くように勧めるものではなく、自分の意思で書いてもらうものだと思いますが、実際に書いている方は少ないと思います。生前から自分の骨壷を用意される方がいるそうですが、そういう方でないとエンディングノートを書かれないのかなと思います。エンディングノートや自分の葬儀のことに関心を持ってもらい、なるべく元気なうちに、必要な情報を残してもらえると助かりますが難しいと思います。